動詞とは

動詞は、物事の動作・作用・存在などをあらわす語です。辞書に乗っている形が「う」の段で終わり、「ですます」といった言葉に続く時に変化を伴うという活用形がある言葉です。

文字を書く
橋を渡る

動詞の例一覧

日本語の動詞の例をいくつか紹介します。

休む、踊る、泣く、行く、来る、着く、歩く、過ぎる、登る、飾る、見つめる、待つ、読む、降る、試みる、見える、迎える、脱出する、揺れる、歌う、飲む、食べる、騙す、起きる、咲く、終わる、誘う、降りる、泳ぐ

動詞の例文

動詞の例文を紹介します。動詞の見分け方は、言い切りの形が「〜う」段音になるもの、と覚えておくと便利です。

ごみを捨てる
道を間違えてしまった。
あの角まで行けばゴールは近い。

動詞の使い方

次に、動詞の使い方・用法について見ていきます。

動詞は、文の中のどの位置で使われて、どの言葉を修飾するのでしょうか。

動詞は、主語、述語、修飾語、接続語になることができ、文の色々なところで使用されます。とくにポイントとなるのは、述語になることができるという点です。

動詞の用法(1) 述語になる

続きはあとにしよう
歯をみがき、準備をした。

動詞の用法(2) 主語になる

動詞が主語になるときには、後に「の」「が」「は」「も」などの助詞を伴います。

家をでるのも、厄介だ。
勝ったのは、彼のおかげだ。

動詞の用法(3) 修飾語になる

食材を買いに出かける。
最後まで粘る習慣がついた。

動詞の用法(4) 接続語になる

動詞が接続語になる時には、接続助詞「て」「ば」「と」などを伴います。

もう少し早ければ、間に合っていただろう。
遊びすぎて、宿題が終わっていない。

このように、動詞は形をかえて文のあらゆる場所に使用されます。

自動詞と他動詞

日本語の動詞は、主体が誰かによって、自動詞と他動詞の2つに分けることができます。自動詞は主語についての動作・作用をあらわすもの。他動詞は他のものへの働きかけをあらわすものです。自動詞、他動詞は分かりやすい文を作る上で重要になってきますので、しっかり理解しておきましょう。

自動詞

自動詞は送り仮名が「が」「は」になります。

湯がわく
弟が起きる
目がさめる
火が消える
車が止まる

他動詞

他動詞は送り仮名が「を」「に」になります。

湯を沸かす
弟を起こす
目をさます
火を消す
車を止める

自動詞と他動詞の違い

自動詞と他動詞を見分けるポイントは、自動詞は送り仮名が「が」「は」で、他動詞は「を」「に」*なることです。

自動詞と他動詞の違い
- 自動詞は送り仮名が「が」「は」
- 他動詞は送り仮名が「を」「に」

動詞の必要成分

動詞には一緒に使う言葉というものがあります。「食べる」であれば「〜を」という目的語をとります。例えば英文を作る時、この文章はofをつければいいのか、atをつければいいのかと、どの前置詞をつければいいか迷う時があります。これは動詞とペアで使う前置詞が身についていないからです。日本語が母国語の場合、どういった「てにをは」をつければいいかという必要成分はなんとなく使いこなせています。しかし、この必要成分が過度に省略されたり、間違った「てにをは」をつけてしまった場合は、意味が通じなくなってきます。動詞の必要成分を理解した上で、適切に省略できると良い文章がかけるようになります。

動詞の活用・動詞の変化

動詞の特徴は活用があることです。

活用(かつよう)とは、語尾の形が変わることです。

例えば、「本(名詞)」や「すっかり(副詞)」などは語尾が変化することはありませんが、動詞は語尾が色々な形に変わるのです。

特に試験などがない場合は、この活用の話はさらっと飛ばしても構いませんが、学校の試験などで必要な方は活用形を覚える必要があります。

動詞の語幹・活用語尾とは

活用する際、変化しない部分を語幹変化する部分を活用語尾といいます。「書く」の場合、活用させても「書」という部分は変化しませんが、それ以外の部分である「く」は、書かない、書けますなど変化しています。

動詞の6つの活用形

「書く」の語尾を変化させると次のようになります。

未然形:書ない
連用形:書ます、書
終止形:書
連体形:書とき
仮定形:書
命令形:書

このように、動詞は、後ろにつく語によって、未然形、連用形、終止形、連体形、仮定形、命令形の6つに活用します。

未然形:〜ない〜う、ように連なる形 (起きない)
連用形:〜ます〜たに連なる形 (起きた、起きます)
終止形:言い切る形 (起きる)
連体形:〜ときなどの体言に連なる形 (起きるとき)
仮定形:〜ばに連なる形 (起きれば)
命令形:命令の意味で言い切る形(起きろ)

これが動詞の活用形です。

動詞の活用の種類・動詞の分類

動詞は活用することで、形が変わることがわかりました。
さらに活用の種類(パターン)によって、動詞は次の5つのカテゴリに分類することができます。

(1) 五段活用

活用語尾が「あ・い・う・え・お」の5つの段に渡って活用するパターンを五段活用と言います。

ない

(2) 上一段活用

活用語尾が「い」段に活用するものを上一段活用と言います。

ない

(3) 下一段活用

活用語尾が「え」段に活用するものを下一段活用と言います。

ない

(4) カ行変格活用

「来る」の一語だけ。

(5) サ行変格活用

「する」「〜する」だけ。

活用の種類の覚え方・見分け方

動詞の活用で、五段・上一段・下一段を見分けるには、「〜ない」をつけて、「〜ない」の上の文字を伸ばしてみるのが簡単な方法です。

動詞の活用の簡単な見分け方

  • ア段の音 + ない:五段活用
  • イ段の音 + ない:上一段活用
  • エ段の音 + ない:下一段活用

ちなみに、上一段と下一段の覚え方は、「アイウエオ」のウを中心にして、イは上にあるので上一段エは下にあるので下一段となります。

動詞の活用表

ここまで解説した動詞の活用を表にすると、次の通りです。

五段活用、上一段活用、下一段活用の活用表

活用の種類 五段活用 上一段活用 下一段活用
未然形 か、こ
連用形 き、い
終止形 きる ける
連体形 きる ける
仮定形 きれ けれ
命令形 きろ、きよ けろ、けよ

カ行変格活用、サ行変格活用の活用表

活用の種類 カ行変格活用 サ行変格活用
未然形 さ、せ、し
連用形
終止形 くる する
連体形 くる する
仮定形 くれ すれ
命令形 こい せよ、しろ

可能動詞

動詞の中でも一語で「〜できる」という意味をあらわす動詞を可能動詞といいます。

可能動詞になれるのは、五段活用の動詞のみです。
五段活用の動詞を下一段活用に変化させたものが可能動詞で、命令形はありません。

あと5分並べば、買える
この距離なら飛べるだろう。
彼なら1人で行けるだろう。

可能動詞の例・一覧

可能動詞の例の一覧をご紹介します。どの語も一語でできるという意味を含んでいます。

動詞 可能動詞
行く 行ける
打つ 打てる
飛ぶ 飛べる
買う 買える
会う 会える
釣る 釣れる
動く 動ける
読む 読める
書く 書ける
作る 作れる
走る 走れる
泳ぐ 泳げる

可能動詞の見分け方

可能動詞の特徴は、五段活用の動詞が変化したものであるということです。

そのため、上一段活用の動詞(見る・着る)や下一段活用の動詞(食べる・受ける)は可能動詞になることができません

可能動詞の特徴
- 五段活用の動詞が変化したものである
- 上一段活用・下一段活用の動詞は可能動詞になることができない

補助動詞(形式動詞)

補助動詞とは、その動詞本来の意味が薄れ、補助的な役割で使われる動詞です。形式動詞ともいいます。

大事なものは引き出しにしまっておく
子は宝である
だんだん分からなくなってきた
先生には電話で伝えてある
マラソンに挑戦してみる

補助動詞の見分け方

補助動詞の見分け方は、動詞の直前が「〜て(で)」の形になっていることです。

上の例を見てみると、しまっおく、宝ある、のように、補助動詞(形式動詞)の前に「て」や「で」が入っていることがわかります。

補助動詞(形式動詞)の見分け方

  • 補助動詞の直前が「〜て(で)」の形になっている

まとめ

以上、動詞について解説しました。ポイントは4つです。

動詞とは・動詞の特徴

  • 言い切りの形が「う」
  • 動作・作用・存在を表す
  • 活用の形が、5種類ある(五段活用、上一段活用、下一段活用、カ行変格活用・サ行変格活用)
  • 動詞の種類として、自動詞・他動詞、可能動詞、補助動詞がある。

動詞の活用の種類や見分け方は、色々な場面で登場するので、覚えておいて損はありません。

補助動詞や可能動詞についても、文を分解して正しく書けるようになるには必要な知識です。

必ずしも正しい日本語にこだわりすぎる必要はありませんが、日本語を使いこなせるようになることで、相手に誤解を与えることが少なくなったり、言いたいことがスムーズ伝えられるようになります。

少しずつ覚えていきましょう。